お役立ち塗装ブログ
モニエル瓦の特徴とメンテナンスについて徹底解析!!
- 屋根工事の豆知識
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皆様こんにちは。
今回は「モニエル瓦」についてご紹介をさせて頂きます。
「モニエル瓦??」
「なんじゃそりゃ???」
と思われる方もおられるかもしれませんが、意外と使用されているお宅もあります。
また、製造時期から逆算してちょうどメンテナンスが必要なタイミングのお住まいもあるかと思いますので、是非最後までご覧頂きご参考にして頂ければと思います。
■ モニエル瓦とは?
モニエル瓦(コンクリート瓦)は、洋瓦の一種でセメントと砂を主原料として作られた瓦で、表面に「スラリー層」と呼ばれる特殊な着色層があるのが大きな特徴です。
見た目は陶器瓦に似ていますが、構造も性質も異なり、以下のようなメリットがあります。
● モニエル瓦のメリット
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重厚で高級感のあるデザイン
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耐久性が高く長寿命(本体寿命は30年以上)
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遮音性・断熱性に優れている
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風に強い構造でズレが起こりにくい
陶器瓦に比べると価格を抑えられ、洋風住宅との相性がよいことから一時期多く採用されました。
■ モニエル瓦の弱点
一方で、モニエル瓦特有の注意点もあります。
● スラリー層の存在
モニエル瓦最大の特徴であり弱点ともいえるのが、表面にある「スラリー層」です。
このスラリー層は経年で粉状に劣化しやすく、塗装前にしっかり除去しないと 塗膜の剥離 が起こります。
一般的なセメント瓦やスレート瓦とは異なる下地処理が必要になるため、専門知識のある業者でないと施工不良が起きることがあります。
● 重量がある
コンクリート製のため陶器瓦と同じく重量があり、耐震性の観点では軽量屋根材に比べ負担が大きくなります。
● 既に生産終了
モニエル瓦は国内で生産が終了しているため、割れた場合の交換が困難 になることがあります。代替瓦を使うか、葺き替えを検討するケースも増えています。
■ モニエル瓦の劣化症状
モニエル瓦は本体寿命こそ長いですが、表面は必ず劣化していきます。代表的な劣化症状は以下の通りです。
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色あせ(退色)
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コケ・カビの繁殖
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スラリー層の粉化
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塗膜の剥がれ
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瓦のひび割れ
特にスラリー層の劣化は見落とされやすいため、10年を超えた頃から定期点検を行うことが推奨されています。
■ モニエル瓦のメンテナンス方法
モニエル瓦は構造的に頑丈ですが、正しくメンテナンスしないと劣化が進みやすく、雨漏りの原因にもつながります。
● ① 高圧洗浄+スラリー層の完全除去
モニエル瓦の塗装において最も重要なのが スラリー層の除去作業 です。
高圧洗浄で表面の粉化した層をしっかり落とし、必要に応じてワイヤーブラシなどで手作業によるケレン(削り落とし)を行います。
この工程が甘いと、どれだけ良い塗料を使っても1年未満で塗膜が剥がれてしまうことがあります。
● ② 専用シーラーの使用
スラリー層を除去した後は、モニエル瓦専用シーラー(強化シーラー) を使用して下地を固めます。
通常のシーラーでは密着性が不足するため、必ず専用品が必要です。
● ③ 上塗り(2回以上)
下地処理が完了したら、耐候性の高いシリコンまたはフッ素塗料で仕上げます。
コンクリート瓦は水を吸いやすいため、塗膜による保護が非常に重要です。
● ④ 割れや欠けの補修
瓦の交換が難しい場合は、樹脂モルタルなどで補修するケースもあります。
ただし広範囲の破損がある場合は葺き替えを検討することが一般的です。
■ メンテナンスのタイミング
一般的な目安は以下の通りです。
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初回点検:10年程度
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塗装メンテナンス:10〜15年ごと
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葺き替え:30年以上経過したら検討
立地や気候により劣化速度が変わるため、5〜7年に一度は専門業者の点検を受けると安心です。
■ まとめ
モニエル瓦は耐久性が高くデザイン性にも優れた屋根材ですが、スラリー層の存在によって 特殊なメンテナンスが必要 です。
適切な下地処理と専用シーラーを用いることで、長く美観と性能を保つことができます。
自宅の屋根がモニエル瓦かどうかわからない場合は、早めに専門家へ相談し、屋根の状態をチェックしてもらうことをおすすめします。
いかがでしたでしょうか。
今回は「モニエル瓦」の特徴やメンテナンスの注意点や時期についてご紹介いたしました。
「知らずに塗装するとうっかり・・・・( ノД`)シクシク…」
みたいなことにならないようしっかりとした知識をもって頂き、適切で最善のメンテナンスを実施して下さい。
もちろん弊社旬感ペイントでは色々なご質問やご要望にもお応え致しますので、是非お気軽にご相談下さい。
最後までご覧いただきありがとうございました。